大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校 附属青森職業能力開発短期大学校制御技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生、NC機械加工、測定、材料、力学、設計・製図、センサ、デジタル回路、マイコン、Cプログラム
課題に取り組む推奨段階 機械設計製図及び機械加工実習、機械制御、メカトロニクス、Cプログラム終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、主にメカトロニクス設計及び機械制御マイコン技術の実践力を身に付ける。

製作の目的と概要

 本課題では、高性能マイクロコンピュータSuperH(TM)ファミリに属するSH2とFPGAの併用、それを応用する制御システムを学習できる簡単な装置を製作することです。近年マイコンの周辺回路をFPGAに置き換える方式が普及しております。マイコンのみならず、FPGAの使い方を習得することが、必要になっております。また、制御技術科の学生にとって、制御の効果を直感的に把握できる制御対象を用いた制御システムの構築が重要です。以上の観点から、不安定な系の代表であるシーソーをマイコンとFPGAを使い安定化するシステムの製作をテーマとしました。シーソーは、シーソーの上に載せた台車の位置を変えることにより平衡を保つようにします。台車は直流モータで駆動されます。
本システムの製作で特に留意したことは以下の5点です。
・FPGAを使うこと。
・安価な直流モータを使うこと。
・シーソーの機構部は、NC加工機を用いて自作すること。
・簡単な制御則を使うこと。
・システムの応答を記録し、グラフ化できること。

成果

 今回製作した制御システムの外観を図1、システム構成を図2に示します。表1に示す制御則を使いきわめて安定したシーソーの安定化制御システムを製作することができました。制御理論では、評価関数を設定して制御パラメータを決定します。これらの計算は、MATLAB®などを用いて行い、何度もシミュレーションを繰り返しますが、今回製作したシステムでは、シーソーの傾き角は微小であるとの前提に立ち、シーソーの角度、角速度のみで決まる制御則を用いました。台車の位置、速度、出力のフィードバックをしておりません。シーソーの右回りの角速度をω、エンコーダのパルス値をpとして、この系の制御則をシーソーの角度と角速度の組合せに対して表1に掲げたように制御量を定めました。
シーソーの安定化制御システムの製作(H19)の画像1
図1 システムの外観
シーソーの安定化制御システムの製作(H19)の画像2
図2 システム構成
シーソーの安定化制御システムの製作(H19)の画像3
表1 制御則