大学校及び設置科 関東職業能力開発大学校生産技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生、機械加工、測定、材料、力学、設計・製図、油圧・空圧制御
課題に取り組む推奨段階 機械設計製図、機械加工実習及び数値制御加工実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通し、主に機械要素設計、機械加工及び輪郭形状のNC加工技術の実践力を身に付ける。

製作の目的と概要

 トロコイドポンプ®は油圧やエンジンオイル、高圧クーラントの供給用に広く用いられる内接歯車ポンプで、摩耗が少なく、小型の割に大容量、低騒音等の特徴を有します。
 歯車ポンプの設計は機械系の標準的な演習課題ですが、本製作では特別な曲線の歯形を創生し、実際に製作まで行うことにより、基礎的事項の復習と、総合的なものづくりの能力を養うことを目的としました。

成果

 今回設計・製作したポンプ(図1)のトロコイド歯車はインナーロータが4枚歯、アウターロータが5枚歯で(図2)、厚みは15mmです。各部品の加工には主に旋盤を使用し、加工の先生の指導を仰ぎ要所にマシニングセンタを使用しました。その他、脚部の接合は半自動溶接、脚とカバーのボルトホールはNCフライス盤および直立ボール盤、キー溝は縦削り盤で加工しました。図面作成には2Dおよび3D-CADを用いました。
 初めての製作なので、耐圧強度や耐久性よりも、吸込み・吐出しのポンプの作用ができることを第一目標として設計・製作しました。部品を組立て、電動機に接続して試運転した結果、かなりの量の油を吐出すことが確認できました(図3)。自分たちで設計・製作したポンプから盛んに油が吐き出される様子を見て、学生は大変よろこんでおりました。
 しかし油圧ポンプとして重要な圧力が思ったように上がらず、この種のポンプでは特殊な歯車の寸法精度が、いかに重要であるかを実感することができました。時間等が許せば、トロコイド歯車の寸法精度をもっと高めることや、その他の改良点を検討して2号機の製作に再挑戦し、高い圧力を発揮できるポンプを作りたいと思います。
トロコイドポンプの設計・製作(H19)の画像1
図1 ポンプの外観
トロコイドポンプの設計・製作(H19)の画像2
図2 内部の歯車
トロコイドポンプの設計・製作(H19)の画像3
図3 電動機との接続