大学校及び設置科 近畿職業能力開発大学校 附属滋賀職業能力開発短期大学校情報技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 確率・統計、プロジェクト管理
課題に取り組む推奨段階 確率・統計及びプロジェクト管理終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、主に統計技術の環境問題への応用力を身に付ける。

製作の目的と概要

 本課題では、?本校の地元滋賀県に密接に関係し、
?地球規模で重要な課題である環境問題への意識啓発に繋がり、?情報技術の一つとして学習した統計技術を社会的な課題に応用するとの観点で、「琵琶湖の水質保全に関する統計解析」をテーマとしました。
 本解析においては、以下の点を目標としました。
・統計解析の指標を水質主要項目のCOD(化学的酸素要求量)とし、その動向を明確にすること
・水質測定データを琵琶湖環境科学研究センター・滋賀県環境白書等で適切に収集すること
・水質保全対策(家庭系・産業系)の有効性を統計的に評価すること
・水質保全の改善課題(市街地系・農地系)を明確にすること

成果

 琵琶湖(北湖と南湖の平均)のCODの経年変化を図1に示します。COD値が大きいほど水が汚れていることを表します。現在値(2005年、データ数47、平均2.9)が過去値(1990年、平均2.7)と比較して、汚れが悪化していることを統計技術のt検定により明らかにしました。
 水質保全対策のうち、家庭系の生活排水や産業系の工場・事業場排水など、いわゆる点源の汚濁負荷削減は下水道普及率や行政指導件数との相関が0.97と強く、効果が出ていることを明らかにしました。
 また、市街地や農地等からの汚濁負荷は減少していないこと、これら面源(全体の68%)の対策が今後の水質保全の重点課題であることをデータにより示しました。
 家庭系CODと下水道普及の相関を図2に、CODの点源・面源の経年変化を図3に示します。
琵琶湖の水質保全に関する統計解析(H19)の画像1
図1 CODの経年変化
琵琶湖の水質保全に関する統計解析(H19)の画像2
図2 家庭系CODと下水道普及
琵琶湖の水質保全に関する統計解析(H19)の画像3
図3 CODの面源・点源の経年変化