大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校居住・建築システム技術系
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生、企画開発、応用構造力学、建築生産管理、施工実験、木質施工・施工管理実習、施工管理
課題に取り組む推奨段階 木質構造施工管理技術終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、主に企画、施工計画、施工・施工管理、評価、省力化、合理化といった技術の実践力を身につける

製作の目的と概要

 地震による被災者に対する支援対策については、兵庫県南部地震をはじめとする大規模地震の復興から、課題があげられています。被災者は、地震発生後、地域の避難所に集まり、仮設住宅ができるまで一時的に生活します。避難所では、多くの人がプライバシー等の問題に直面します。
 本課題は、仮設住宅に移り住むまでの間のつなぎの住居としてシェルターを提案し、企画・設計、部材製作、施工管理より「仮設・木質シェルター」を開発することを目的としました。
 提案したシェルターは、1棟の広さは8畳を標準とし、家族形態に応じて一方向は455mmずつ可変することが可能です。軸組材の断面は30×120mmのスギLVLを使用し、接合は六角ボルトで緊結しています。災害路においても比較的通行が可能な2tトラックでの運搬ができます。施工・施工管理の概要として、現場作業の短縮、施工品質の安定化、施工時間の短縮、安全管理、そして性能保証実験を実行しながら、製品開発を進めました(図1)。

成果

 開発課題は、学生が社会的な問題から必要とされる建物を設定し、企画、施工計画、施工・施工管理、評価の流れから、省力化、合理化、コストダウンなどの試行を繰り返しながら実施しました。また実施段階では、この計画を宮城県石巻の軸組材製造会社からの支援もいただき、学生が生産現場の技術担当者の方と直接話合い交流し、品質管理等を実施できたことは、成果のひとつと言えます。学生はシェルター建設を通して、企画力、リーダーシップ力、調整力、マネジメント力、分析力、実践力、プレゼンテーション力を個々の学生のキャラクターに応じてバランスよく展開し、習得に努めることができました。
早期簡易設置型「仮設・木質シェルター」の開発(H19)の画像1
図1 仮設・木質シェルター