大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校住居環境科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生、材料、調合設計、力学、測定、測量、施工、環境工学
課題に取り組む推奨段階 建築材料、環境工学、基礎工学実験、建築材料実験、構造力学、建築施工、建築測量実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

材料試験を通して各使用材料の特性を把握、調合の調整方法、日程計画の立案、得られたデータの分析法、まとめ方および実践的プレゼンテーション技法を習得する。

製作の目的と概要

 低強度モルタルは、主に北米で普及している埋戻しや裏込めに用いられる材料です。日本では埋戻しや裏込め材として山砂などが使用されており、この種の材料は普及していません。しかし、低強度モルタルは従来の埋戻し材である山砂にはない、自己充填性を有する、支持力が大きい、透水性が低い、施工の省力化が可能、工期の短縮が可能などのメリットを備えています。
 また、実験に使用した「ごみ溶融スラグ」および「フライアッシュ」はそれぞれ、一般ごみの溶融固化処理および石炭火力発電の際に発生する副産物であり、利用用途の拡大が必要とされているリサイクル材料です。
 そこで本研究では、リサイクル材料の有効利用が可能な「低強度モルタル」に着目し、ごみ溶融スラグおよびフライアッシュを用いた低強度モルタルの開発を試み、試験施工を行いました。その結果、リサイクル材料の組合せで所要の性能を有する低強度モルタルの製造・施工が可能であることが分かりました。

成果

 地元、宮城県石巻市で発生した「ごみ溶融スラグ」および近隣の秋田県能代市、山形県酒田市の火力発電所で発生した品質の異なる3種類の「フライアッシュ」を用いて、低強度モルタルの開発を試みました。その結果、目標とする品質の低強度モルタルを製造することができました。品質の異なる「フライアッシュ」も調合を調整することで使用可能と判断されました。
 製造した低強度モルタルを、学校構内にあるインターロッキングブロックのサンドクッションの代替やコンクリート平板ブロックの下地材として、小規模な範囲で試験施工したところ、良好な結果が得られました。
ごみ溶融スラグおよびフライアッシュを用いた低強度モルタルの開発(H19)の画像1
写真1 石巻産ごみ溶融スラグ
ごみ溶融スラグおよびフライアッシュを用いた低強度モルタルの開発(H19)の画像2
写真2 酒田産フライアッシュ