大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校 附属青森職業能力開発短期大学校電子技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生、電子工学、電子デバイス、電磁気学、電気回路
課題に取り組む推奨段階 電子工学、電子デバイス、電磁気学、電気回路終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、新素材開発法や真空装置の取り扱いの実践力を身に付ける

製作の目的と概要

 太陽電池や光デバイスの発達により、透明電極の重要性が増しつつあります。透明電極材料として、現在主に酸化インジウムが使われていますが、インジウムは稀少金属なために、価格の高騰と資源の枯渇が問題となっています。その代替として低価格のZnの酸化物であるZnO透明電極が提唱されていますが実用には至っていません。そこで我々は、高周波マグネトロンスパッタリングによりZnO膜を作成し、代表的な特性を測定しました。本研究は、今年度初めての課題なので、基礎的データを集めることに重点をおいて行いました。

成果

 図1にスパッタリング装置内の配置を示します。図2に作成したZnO膜の吸収係数を示します。図2からわかるように、基板温度が低いほど吸収係数が小さくなり、100℃のもので、波長500−900nm約1000cm−1でした。
 図3に、基板温度と抵抗率の関係を示します。抵抗率は、基板温度100℃と500℃で小さくなりましたが、透明性とあわせて考えると、基板温度100℃が最適なことがわかりました。
 今年度初めて行った実験であり、まだデータが少ないですが、低温度で透明性が高く、抵抗の小さいZnO膜を作成できることが確認できました。今後は基板温度をさらに低くしたり、スパッタガスに酸素を加えるなどの工夫をして実験を行う予定です。
高周波マグネトロンスパッタリングによるZnO膜の製作(H19)の画像1
図1 真空槽内の配置
高周波マグネトロンスパッタリングによるZnO膜の製作(H19)の画像2
図2 ZnO膜の吸収係数
高周波マグネトロンスパッタリングによるZnO膜の製作(H19)の画像3
図3 基板温度と抵抗率の関係