大学校及び設置科 九州職業能力開発大学校居住・建築システム技術系
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 鉄筋コンクリート施工・施工管理課題実習、施工実験、維持保全実習、安全衛生
課題に取り組む推奨段階 標準課題実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

地球環境問題や省エネルギー、産業副産物の有効利用等の建築を取り巻く背景やコンクリート工学や試験体製作と構造実験による施工や測定技術、解析技術などの習得をします。

製作の目的と概要

今後の持続可能な社会システムの形成や安心して住める建築とするには、耐震性や耐火性に優れ、何世代も住み続けられる耐久性の高い建物の普及が望まれます。加えて、木造などに比べてエネルギー消費量が多い鉄筋コンクリート建築物は、現在以上に長寿命化を確立する必要性があります。
また、昨今の良質なコンクリート用の骨材資源の枯渇の現状を踏まえると、今後はアルカリシリカ反応(以下、ASRと称す)の骨材の活用、もしくは反応を抑制する手法を確立することも重要です。そのため、ASRを起こす骨材が混入しても耐久性や構造性能の低下を抑える工法が望まれます。写真1に示す小型プレキャストパネル(以下、PCaパネルと称す)を用いた外断熱型の型枠工法は温熱環境が優れており、これらに対しても有効と考え、長期に渡る構造性能と耐久性能を明らかにすることを目的としています。

成果

一連のプリズム試験体の圧縮試験とJIS A1153に準じた中性化促進試験により、一連のプリズム試験体による圧縮試験及び促進中性化試験を実施した結果から、
(1)試験体?は、一般的な型枠工法である試験体?と比較して、強度及び靱性の向上が見られる。
(2)ASRを促進させ6ヶ月経過した試験体?は試験体?と比較して、強度の向上は見られないが靭性の大幅な向上が見られる。
(3)構造体コンクリートを取り巻く断熱材及びPCaパネルは中性化抑制効果を発揮する。
(4)PCaパネルは、促進期間が13週で中性化せず、PCaパネル自体が構造体の鉄筋に対するかぶり厚さとして有効である。
との結果が得られ、PCaパネルを用いた外断熱型鉄筋コンクリート造の高靭性を示す構造性能と中性化抑制効果による耐久性を確認できました。
PCaパネルを用いた外断熱型鉄筋コンクリート造の開発 −中性化及びアリカリ骨材反応抑制効果に関する実証−(H20)の画像1