大学校及び設置科 中国職業能力開発大学校 附属福山職業能力開発短期大学校電子技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 電子回路設計、電子回路製作、センサー技術、シミュレーションCAD、PCBCAD、電子計測技術、フィルター回路設計、データ解析
課題に取り組む推奨段階 電子回路設計・製作技術習得後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、電子回路設計及び製作を行い、実験結果を理論的に実証できる能力を身に付けます。

製作の目的と概要

本課題では、「心電図と脈波簡易測定装置の開発」というテーマで、生体信号という新たな観点から電子回路を勉強しようという目的で、設計及び製作を行いました。
心臓が動作することにより、1mV程度の筋電が発生します。さらに、その微小な筋電信号は、1Hz程度(平常時)の周期性を持った信号でもあります。直接、オシロスコープ等で測定すると、60Hzをはじめ多くノイズを含んだ信号であるため、一般に病院等で見る図1の心電図の波形を観測することができません。ゆえに増幅器、フィルター回路を設置することにより、観測することが可能となります。
脈拍数は心臓から血液を送り出す際に発生するものであります。赤外線を皮膚上から当て、その光反射具合によって測定することができます。脈波の測定原理については、図2に示す通りです(参考:http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/keyword/40664.html)。脈波も心電図と同様、多くの周波数のノイズが入る可能性があるため、フィルター回路の設計が重要になります。
これらのことより、OP回路、フィルター回路、センサー回路の設計及び製作を目的とし、さらには、この設計及び製作に携わるPCBCAD、シミュレーションCAD、オシロスコープなどの使い方を踏まえ、完成させることを目的としました。

成果

実験を行ったシステムを図3に示します。さらに実験した結果を図4に示します。心電図においては周波数1.02Hz、脈波1.00Hzの信号を取ることができました。
さらに図3の実験システムにて、3名の被験者に5回ずつ実験を行い、周波数の算出した結果を図5に示します。
心電図と脈波の相関係数は、0.991と算出され、この2つの信号の関係は深いことと理論づけられました。
最後に、学生自身、病院でしか見る事の出来ない心電図や脈波を可視化することで、自分自身の行っているものづくりの精度の高さを実感したと思います。学生をはじめ、指導教員も裸になり、心電図及び脈波の測定をしたことは、非常に忘れられない思い出になったと思います。
心電図と脈波簡易測定装置の開発 −生体信号を用いて電子回路の勉強をしよう−(H20)の画像1