大学校及び設置科 北海道職業能力開発大学校生産システム技術系
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 機械系:安全衛生、機械加工、測定、材料、力学、設計・製図、FRP外装技術 電子系:安全衛生、マイコン利用技術、通信技術、電子回路設計、実装技術 情報系:安全衛生、C/C++言語プログラミング、制御・計測処理
課題に取り組む推奨段階 上記「課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術」の知識・技術の習得後
課題によって養成する知識、技能・技術

機械系:主に機械設計技術、加工技術の実践力を身に付けます。 電子系:主にマイコン応用技術、インターフェース回路の設計製作技術、計測制御技術の実践力を身に付けます。 情報系:主に組込みシステム開発技術、マイコンプログラミング技術の実践力を身に付けます。

製作の目的と概要

 本校が位置する小樽市の「おたる水族館」の展示物として、魚型ロボットの開発を行いました。同様の魚型ロボットは、Webサイトなどにも多数の開発例が紹介されており、開発課題として、目的・手段とも適切な題材であると判断しました。
 今年度は、?前進、旋回動作機構の実現、?魚らしい動きをするための制御、?機体内への浸水防止策、?水槽外から魚型ロボットを操縦するための水中無線通信、?ロボットに「習性」を持たせるための方法の検討、の5つをサブ課題とし、機械、電子、情報の学生11名と、各科教員3名でこの課題に取り組みました。

成果

 (1)前進と旋回は、2個のRCサーボとリンク機構によって、尾と尾ひれの2関節を振れ運動して実現しました。振れ角(振幅)、振りの速さ(周波数)、尾と尾ひれの振れのずれ(位相)を変化させることで、遊泳速度や、魚らしさの印象が変わることを確かめています。「魚らしさ」の評価基準は特に決めておらず、動作時の観客の主観的判断に任せることにしました。
 (2)浸水防止策は、機体構成要素を、推進、通信制御、電源の3ユニットに分け、各々で浸水防止策を施しました。これにより、ユニットの組み合わせ方や変更が柔軟で、機体デザイン上の制約が少なくなりました。機体は流線形でも、個々のユニットは直方体なので、製作しやすくなりました。また、万一浸水した場合の被害が機体全体に及びにくくなりました。
 (3)水中無線通信は、当初、超音波通信で予備実験を行い、通信可能なことを確認しましたが、高出力スピーカーや高感度マイク部品が高額で入手できず断念し、可視光通信へと変更しました。水中での減衰が少ない青色LED照明光に、動作指令情報を重畳させる方式を採用しています。光通信は透明な水中でなければ通信距離は大きく望めないという欠点があるものの、校内の実験用水槽程度の大きさであれば、十分通信可能であることが分かりました。
 (4)ファジー・ルールの考え方を用いて、電池電圧、水温、水槽内照度の外部刺激によって「活性度」を決め、この活性度によって動作の仕方が変化するような制御方法を考案しました。今年度はロボット内のマイコンへの実装ができなかったので、パソコン上で動作するシミュレーターを作成しました。
個別には、機構部、通信部、デザインなどで改善すべき課題点が残されており、次年度は、この改善を行って、より完成度の高い魚型ロボットを開発したいと考えています。
魚型ロボットの開発(H20)の画像1
ロボット外観