大学校及び設置科 近畿職業能力開発大学校産業化学科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 水質浄化、凝集沈殿法、機器分析、可視吸光光度法、原子吸光光度法
課題に取り組む推奨段階 凝集沈殿実験、吸光光度測定終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、凝集沈殿実験技術、分析技術、プレゼンテーション技能などの応用力を身に付けます。

製作の目的と概要

水質浄化法の1つである凝集沈殿法は有害陽イオンを除去する方法として広く利用されています。本校の実験としても凝集沈殿分離した後、原子吸光光度法を利用して上層および下層の濃度を分析し、除去率等を評価しています。しかし、一般の教育機関で出前授業などをするには困難です。
一方、可視吸光光度計は小型のものもあり、持ち込みも容易なので、これを利用して分析評価する初心者向け凝集沈殿実験教材を新しく開発し、検討、評価しました。

成果

マンガン(Mn)を含む水溶液に過ヨウ素酸(KIO4)を添加して酸化すると暗褐色になり、凝集沈殿後上澄みは透明で沈澱は暗褐色になりました。マンガンは吸光光度法でも測定可能なのでこれを原液としました。
凝集沈殿実験を繰り返し、濃度と添加量を決定しました。
図1のように暗褐色の液が浄化されるのが初心者でもわかるようになりました。
JISに従って前処理し、可視吸光光度計の525nmで吸光度を正しく測定できました。初心者向けということで安全面を考慮し、硫酸濃度を3倍、リン酸濃度を5倍に薄くしても正しく測定できました。
しかし、初心者では発色操作で誤差が出やすいこと、硫酸を使うため安全上の懸念があるうえ加温時間も必要なこと等の問題点も認められました。今後、発色法を検討する必要があります。
初心者向け水質浄化実験教材の開発 −可視吸光光度計利用編−(H21)の画像1
図1 凝集沈殿実験