大学校及び設置科 東海職業能力開発大学校 附属浜松職業能力開発短期大学校電子情報技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 組込みソフトウェア基礎実習、デジタル回路、アナログ回路、マイクロコンピュータ工学、インターフェイス技術、組込みシステム工学、組込みシステム実習、センサ工学、計測制御実習、環境エネルギー概論、移動体通信技術、機械工作実習、基礎製図実習など
課題に取り組む推奨段階 組込みソフトウェア基礎実習、機械工作実習、マイクロコンピュータ工学、マイクロコンピュータ工学実習、インターフェイス工学、インターフェイス製作実習、計測制御実習、組込みシステム工学、組込みシステム製作実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

組込み型マイコン開発技術、パソコン制御、電子回路設計、センサネットワーク技術、無線通信技術、センサ回路設計、機械加工技術、データ処理技術、エネルギー管理技術などの実践力を身につけます。

製作の目的と概要

本課題では既存建造物及び既存家電に対して、一切改変せずに一般家庭で誰でも容易に省エネルギー管理システム(HEMS)を構築できるよう無線センサネットワーク(IEEE802.15.4)を用いた省エネシステムの開発及び製作を行いました。これにより、現在販売されている省エネ管理システムよりも大幅なコストダウンを図れるものと考えられます。
図1に我々が開発したHEMSのシステム概要を示します。 このHEMSのエンドデバイスは、建物内の住環境(温度,湿度,照度)を測定するためのセンサノード、既存家電及び家庭用分電盤の消費電力を測定するためのスマートタップ、赤外線により家電を制御するリモコンノードの3種類から構成されています。スマートタップのテーブルタップに家電の電源コードを指すだけで、その家電に対してAC電源を供給すると共に、家電の消費電力を測定し、その測定結果を無線通信でデータ収集用のシンクノードへ一定周期(3秒)にデータを届けるシステムにしています。このシンクノードで収集されたデータは上位PCのExcel®VBAアプリケーションによりリアルタイムにチャートグラフ表示させることができます。

成果

今回、開発したHEMSの概観を図2に示します。
本システムでは、家電の消費電力のデータを収集することで、図2に示すように単位時間当たりの個別家電の消費電力量の詳細内訳表示が可能となり、どの時間帯に何の家電が使われているか、かつどの家電が多く電気を消費しているかを詳細に判断することができます。このように消費電力の見える化を行うことで、利用者に対して省エネ行動を喚起させるシステムを構築できたと考えられます。また、住環境センサとリモコンノードを併用することで省エネの自動化システムを簡単に構築できます。例えば、部屋の照明がOFFのとき、特定の家電を同時にOFFにし、照明がONになったら自動的にONするホームオートメーションの機能を追加できるものと考えられます。
今回の総合制作実習で製作したノード数の内訳は、スマートメータノード10台、センサノード5台、リモコンノード2台です。
 この総合制作を通じて、組込み型マイコンによる電力測定の手法、ハードウェア設計、システム開発、ハードウェアとアプリケーションのつながりについて学生に理解してもらえたと考えられます。
無線センサネットワークを用いたエネルギー管理システムの開発及び製作(H22)の画像1
図1 HEMSのシステム概要
無線センサネットワークを用いたエネルギー管理システムの開発及び製作(H22)の画像2
図2 開発したHEMSの概観
無線センサネットワークを用いたエネルギー管理システムの開発及び製作(H22)の画像3
図3 上位PCのアプリケーションソフト画面(Excel®VBAで作成)