大学校及び設置科 北海道職業能力開発大学校生産技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生・機械設計・切削加工・CAD・溶接
課題に取り組む推奨段階 機械設計・数値制御加工実習・加工技術実習(溶接)終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題の製作を通して、圧力容器及び各種機構部の設計、各種工作機械による加工技術、溶接・ロウ付け等の接合技術などの応用力を身につけます。

製作の目的と概要

ドン菓子製造機は穀類膨張機とも呼ばれ、調理の際の爆発音から、「ドン菓子」と呼ばれる菓子を作ることができます。米などの穀類はこの製造機で調理することにより、もとの10倍程度に膨張し、サクサクと軽い食感の菓子にすることができます。
本製造機では調理の際に非常に大きな圧力が発生することや、その圧力を瞬時に開放する蓋の開閉機構が必要なことから、製作には様々な知識や加工技術が求められます。また、本製造機完成後の調理実験を目標に、高い学習意欲を維持しながら取り組むことができる課題であると考え、総合制作実習のテーマにしました。

成果

ドン菓子製造機の釜部は、調理の際、温度250℃、圧力1MPaの高温高圧になることから、ボイラーなどの圧力容器に準じた設計仕様とし、安全に調理ができるよう配慮しました。
実用面での使い易さを向上させるために、調理時の操作性、保守性を考慮した設計を心掛けました。具体例として、調理時の蓋の開放はプラスチックハンマーでストッパーを外すことで行いますが、大きな圧力が作用している蓋を、一打で確実に開放できるように開閉機構を設計しました。また、蓋の開閉を繰り返しても圧力釜の気密性能を維持できるように、当初はパッキン材として低融点の金属を選定して用いていましたが、数回調理を行うごとに再生作業が必要であったことから、テフロン製の樹脂パッキンに変更することで再生作業が不要になり、保守を簡略化することができました。
本製造機完成後に調理実験を数回行いましたが、一回に800グラム程度の米を釜に入れ、15分程度加熱すると、市販品と比べても遜色のないドン菓子を作ることができました。
ドン菓子製造機の設計・製作(H22)の画像1
図1 ドン菓子製造機の概略図
ドン菓子製造機の設計・製作(H22)の画像2
図2 完成したドン菓子製造機