大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校生産技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生、機械加工、測定、材料、力学、溶接、設計・製図、化学
課題に取り組む推奨段階 機械設計製図及び機械加工実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、環境問題に対する取組み方と装置設計・製図及び加工技術の実践力を身に付けます。

製作の目的と概要

地球を取り巻く環境問題や限りある石油資源の代替エネルギーへの取組みが行われる中、廃食油を利用したBDF燃料生成の取組みが各地で行われています。その生成過程において副生される廃グリセリンは、一般的に廃棄処分されることが多いです。そのため廃グリセリンの有効活用方法がいろいろ研究されていますが、その一つとして燃料として使用する方法があります。今回使用する廃グリセリンは常温で固体であり、そのままでは燃料として使用できないため、添加剤を加えエマルジョン化を行い液体燃料化を行いました。私たちは、エマルジョン化した廃グリセリンを燃料とした燃焼装置の製作に取り組み、将来的には農業分野等での活用をめざしています。

成果

図1に本課題で製作した燃焼装置を示します。装置は図1左側円筒が燃焼部、右側上部円筒が燃料タンク、右側下部が燃焼噴射装置となっています。燃料タンクより図2の噴射装置へ供給されたエマルジョン燃料が燃焼部内部へ噴射されます。燃焼を促進するため燃焼部には中心部に旋回流を発生させる配管(図3参照)が設けられており外部より送風機で燃焼室内に空気が送り込まれます。このような方法で今回製作した装置で図3のように燃焼が行なわれます。燃焼状態は、図2に示す噴射装置と旋回流用送風量の調整で行えます。廃グリセリンをエマルジョン化することで燃料として扱いやすくなり旋回流の利用で燃焼促進と高温での燃焼(約950℃)可能となりました。低温で燃焼する際に多く発生するスラグや黒煙の量も低減されることが確認できました。
廃グリセリンを燃料とする燃焼装置の設計・製作(H22)の画像1
図1 燃焼装置
廃グリセリンを燃料とする燃焼装置の設計・製作(H22)の画像2
図2 噴射装置
廃グリセリンを燃料とする燃焼装置の設計・製作(H22)の画像3
図3 燃焼実験