大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校住居環境科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 建築施工実習?、建築材料、建築材料実験、建築構法
課題に取り組む推奨段階 在来軸組架構施工技術習得後
課題によって養成する知識、技能・技術

木造住宅、在来軸組構法、接合金物、引張強さ

製作の目的と概要

 最近、日本各地でマグニチュード7を越すような大地震が発生し、建物に大きな被害をもたらしています。その多くが昭和56年以前に建てられた在来軸組構法による木造住宅です。そのために近年、既存木造住宅の耐震性能の向上を行うことが急務となっています。耐震性能の向上には、既存壁への筋かい増強などの多種多様な方法が存在します。しかしながら、まず柱と土台などの横架材との接合部の強度性能を向上させることが重要であると考えます。そこで、木造接合部の強度性能を向上させることを目的とした新しい形状の金物を開発することにしました。

成果

 新形状の金物を開発するにあたり、まずZ金物について予備引張試験を行ないました。

 予備試験の対象としたZ金物は、筋かいプレート(BP,BP-2)との取り合いで最も多く用いられている山形プレート(VP型)としました。山形プレートについて予備試験を行った結果、接合部の破壊は土台部の割裂による極めて脆性的なものでした。このことから山形プレートの土台部のくぎ配列は、土台の割裂破壊を助長するような配列になっていることが明らかになりました。

 そこで、山形プレートをモチーフにして、土台部のくぎ配列に変化を持たせた実験用金物を7種類作製しました。そして、実験用金物をつけた各試験体に引張試験を行い、7種類の中から最も優れた強度性能を呈したくぎ配列から推測した形状を、木造接合部に用いる金物の新形状として開発しました。
木造接合部に用いる金物の新形状開発(H18)の画像1
図1 山形プレートの破壊形状
木造接合部に用いる金物の新形状開発(H18)の画像2
図2 実験用金物の破壊形状
木造接合部に用いる金物の新形状開発(H18)の画像3
図3 新形状の金物