大学校及び設置科 関東職業能力開発大学校生産システム技術系
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 ◆機械技術 機械設計、機械加工、自動化機器 ◆電気・電子技術 自動制御、コンピュータシステム技術、電気機器 ◆情報技術 画像計測システム構築実習、リアルタイムシステム構築実習、計測制御システム構築、生産管理システム構築実習
課題に取り組む推奨段階 ◆機械技術 ◆電気・電子技術 シーケンス制御、マイコン技術、プログラミング技術などを習得した段階 ◆情報技術 画像処理技術、プログラミング技術、生産管理などを習得した段階
課題によって養成する知識、技能・技術

◆機械技術 システムの開発を通して、設計、製作及び組立・調整等の総合的な実践力を身に付ける ◆電気・電子技術 シーケンス制御、マイコン技術 ◆情報技術 画像計測、制御プログラム、生産管理

製作の目的と概要

 機械部品の一つに焼結部品というものがあります。この焼結部品は多孔質という特性から製品検査装置の自動化が非常に難しいものです。今回、F社からこの焼結部品の外観画像検査装置の開発を依頼されました。現在F社では目視による外観検査を行っていますが、作業効率を向上させるために自動化装置の開発を行ないます。
 今回の装置は産業用ロボットを使用することとCCDカメラを用いて検査することが企業からの依頼条件です。なお、これは業界内でも実現した例はありません。
 要求仕様および設計指針を考慮し、決定した開発目標を以下に示します。
[開発目標]
・検査項目(加工、キリ穴バリ、カケ、異物付着)
・画像処理検査時間5秒以内(CCDカメラ200万画素)
・検査箇所は表・裏に限定
・6軸多関節型ロボットの使用
・タッチパネルによる操作および検査データ表示
・管理部とロボット間の通信にCC-Link使用
・装置寸法  D1500mm×W1500mm以内
・装置重量  1000kg以内
・操作性、安全性、防塵性の高い装置開発
以上の項目を踏まえ、本課題に取り組んだ。

成果

 4種類ある不良のうち、確実に正確な検査の行える不良は、加工不良(穴数)と加工不良(穴位置)の2つでした。キリ穴バリ不良は、約80%の検査精度で、カケ不良は、カケの大きさ、形状でばらつきがあり、全体として、実用品としては検査精度が不十分でした。また、供給装置の位置決め精度、ロボットハンドの強度の問題から、製品が若干斜めになり画像検査を行うことができないことがあります。
 今後の課題として、画像処理は不良検査の精度向上と、未対応不良品のアルゴリズム開発、処理速度向上が重要になります。また、装置全体のタクトタイムを向上させる必要があります。
 なお、本テーマは上記諸問題を解決するため次年度も継続テーマとして実施する予定です。
焼結部品の外観画像検査装置の開発(H18)の画像1
図1 検査装置の外観
焼結部品の外観画像検査装置の開発(H18)の画像2
図2 制御システム図
焼結部品の外観画像検査装置の開発(H18)の画像3
図3 検査対象焼結部品