大学校及び設置科 四国職業能力開発大学校住居環境科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 建築史、建築計画、設計実習、建築CAD、プレゼンテーション
課題に取り組む推奨段階 専門課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

塩飽大工の歴史と技術・技能や現存する建築物の調査法や分析法を習得し、建築計画や設計技術に繋げて塩飽大工伝承館の計画と設計を提案すること、また課題に取り組む中で3次元CADによるモデリングやCG処理によるプレゼンテーション技術も習得目標とします。

製作の目的と概要

木加工など大工仕事の機械化が進む中、長い歴史の中で培われた塩飽諸島「本島」の塩飽大工の技術・技能は失われつつあります。島の大工は残り一人となり、その方も高齢という現状です。この計画・設計は、塩飽大工の歴史と技術・技能を後世に残していこうという「伝承」と、島の活性化に繋がるような「交流」を主旨に始まりました。
 伝承館は、記念館、木造校舎、蔵の三棟構成で成り立っています。「伝承」は、それぞれを塩飽大工の技術・技能を学び、忠実に建物の構成や特徴を取り入れることと展示物によって表現しました。また「交流」は、建物をただ復元させ保存させるだけでなく、ハード面で建物の機能性を考慮しながらソフト面で島の活性化に繋がるように島民の話し合いの場を設けること、働くことのできる空間そして医療の場を提案することで表現しました。
★技能・技術習得目標:
? 塩飽大工に関する文献・資料や現存する塩飽大工に関連する建築物の調査。
? 他資料館・伝承館の調査分析。
? 各種設計図面の作成。
? 3次元CADによるモデリング、CGパース図面、アニメーションの作成。
? プレゼンテーションと報告書の作成。

成果

塩飽大工の歴史と技術・技能を検証するため、何度も本島町笠島地区に足を運び現存する建築物の調査や分析を行いました。また単なる塩飽大工伝承館の計画や設計では終わらない様、倉敷美観地区で建築の保存と再生を手掛けるK社でのヒヤリングにより、活性化に繋がる建物の活用の重要性を認識しました。また既存施設として気仙大工左官伝承館の現地での調査も実施し、図面やヒヤリングにより多くの示唆を得ることができました。
★アピールポイント:
調査や分析結果、知識を基に塩飽大工伝承・交流館の計画や設計に取り組む中で、図面としての表現だけではなく、3次元CADによるモデリングやCG処理によるプレゼンテーション、アニメーションによる表現技術も習得し、設計主旨や建物活用ポイントが分かり易く伝わるよう表現することができました。
塩飽大工伝承・交流館の計画と設計  ―塩飽大工の歴史と技術・技能を伝える伝承・交流館―(H27)の画像1
図1 塩飽大工伝承・交流館
塩飽大工伝承・交流館の計画と設計  ―塩飽大工の歴史と技術・技能を伝える伝承・交流館―(H27)の画像2
図2 塩飽工業補習学校復元図
塩飽大工伝承・交流館の計画と設計  ―塩飽大工の歴史と技術・技能を伝える伝承・交流館―(H27)の画像3
図3 蔵復元図