職業能力開発技術誌 技能と技術 Vol.48 2013年6号 通巻第272号
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-11-魅力ある職業訓練について2(※ハローワーク佐世保管内の有効求人倍率は急速に下降,平成19年度「0.64」,平成20年度「0.54」,平成21年度「0.38」)⑵ キャリア形成支援・就職支援の仕組みの中に,指導員によるジョブ・カードキャリア・コンサルティングを導入することで,組織一丸となった取り組みとすることができた。⑶ 今回の取り組みを通じ,以前と比較して指導員自身に明確な行動変容があった。  具体的な事例として・「受講者個人への声掛けの回数が大幅に増えた。」・「受講者が面接等に行った後は,必ず状況を聞き取るようになった。」・「求人票を受講者個人に薦めることができるようになった。」・「入所後すぐから,受講者とのコミュニケーションが円滑に取れるようになった。」  などの成果や声が報告されている。7.考察 平成22年3月に中央職業能力開発協会が発表した「キャリア・コンサルティング研究会」報告書(http://www.javada.or.jp/topics/consulting/2010/index.html 参照)「ジョブ・カードを活用したキャリア・コンサルティング部会関係」によると,ジョブ・カードを活用したキャリア・コンサルティングにおいて特に重要な基本スキルとして次の5つがあげられている。 ①傾聴スキル,②情報提供のスキル,③相談者の背中を少し押すスキル,④様式3〔キャリアシート〕のコメント欄の書き方に関するスキル,⑤情報の収集スキル 今回の取り組みを通じて感じたことは,職業訓練指導員は受講者に毎日接しており,専門分野に関して日頃から指導し,質問などを受けている者であり,職業訓練の指導を通じて人間関係や信頼関係が構築され,受講者が最も相談しやすい立場にいるということである。この指導員がキャリア形成相談や就職相談を受け的確な対応ができれば,公共職業訓練の目的である早期再就職においては,鬼に金棒である。厳しい雇用・失業状況のなかでも高い就職率をあげるために取ることのできる合理的な手段である。 もちろん,これまで培ってきた組織的な就職支援のノウハウには確固たるものがあり,施設には能力開発支援アドバイザー(キャリア・コンサルタント)および,就職相談員というキャリア支援,就職支援の役割を担う専門家がおり,従来から高い就職率の達成に貢献してきた。今回の取り組みは,指導員に

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