職業能力開発技術誌 技能と技術 Vol.48 2013年3号 通巻第273号
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-9-障害者に対する職業訓練111.課題と評価11.1 プログラム受講生の履修状況 平成22年度本プログラムの受講申請者は64名であったが,平成23年度開講された専門教育科目を受講登録した学生は42名であり,20名以上が受講を辞退したことになった。 筆者らの履修状況調査では,平成22年度に開講された4科目すべてを履修しなかった学生が15名,1科目しか受講していない学生が6名であったことから,これらの学生が辞退者の大半を占めていた。受講申請は大学入試合格発表後の入学手続きと同時に行うため,実際に4月に入学し履修科目を決める段階で,他分野科目を選択したものと考えられた。 平成23年度開講された専門教育科目の2科目がいずれも水曜日6校時での開講となったことで,数名の学生が辞退したものと考えられた。また,医学部4名はキャンパス間の移動が困難なこと,文化教育学部1名は後学期公務員講座を受講することを理由に辞退した。この2科目は開講の曜日・校時の調整,およびキャンパス間の移動が課題となった。 平成24年度開講された専門教育科目の2科目のうち前学期木曜1校時「医療的ケアを必要とする障がい者の就労支援」は受講登録者37名のうち35名が履修したが,後学期集中講義として開講した「職業適応促進と事例研究」は3年生の就職活動時期が後学期から始まったために,履修しなかった学生が6名,履修はしたが出席や課題提出ができず不合格となった学生が4名であった。ここでも,開講の時期・曜日の調整が課題となった。 履修の希望はあるものの履修をあきらめざるを得なかった学生への対応は,以降の検討課題となった。11.2 受講生の講義評価 アンケート調査を行った専門教育科目3科目「障がい特性と職業適性」「就労支援実践と社会的諸制度」「医療的ケアを必要とする障がい者の就労支援」の結果から評価と課題をまとめる。 3科目における受講生の出席状況は良く,受講生のモチベーションが高いことを示した。 「障がい特性と職業適性」では講義内容について「ちょうどよい」および,「やや難しい」が各47.4%(18名)であり,講義内容がやや難しかった印象を受ける。しかし講義の理解度では,「理解できた」が10.5%(4名),「やや理解できた」が36.8%(14名),「ふつう」が39.5%(15名)と大部分の受講生は講義内容を理解していた。さらに,「障がい者就労支援コーディネーター」としての知識とスキルが身についたと思うか,に対する回答は「思う」と「やや思う」を合わせると81.6%(31名)であった。したがって「障がい特性と職業適性」の講義は専門教育科目として適切であったことがうかがえる結果といえる。 「就労支援実践と社会的諸制度」と「医療的ケアを必要とする障がい者の就労支援」においても同様に,講義内容については「ちょうどよい」が61.3%(19名)と84.4%(27名),「やや難しい」が32.3%(10名)と6.3%(2名)であった。講義の理解度では,「理解できた」が16.1%(5名)と15.6%(5名),「やや理解できた」が38.7%(12名)と43.8%(14名),「ふつう」が35.5%(11名)と40.6%(13名),であった。また,「理解できず」は3科目ともに0%,「やや理解できず」は「就労支援実践と社会的諸制度」においては9.7%(3名),「医療的ケアを必要とする障がい者の就労支援」においては0%であった。また,「障がい者就労支援コーディネーター」として科 目思うやや思うやや思わない思わないわからない無回答障がい特性と職業適性2(5.3)29(76.3)4(10.5)2(5.3)01(2.6)就労支援実践と社会的諸制度3(9.7)27(87.1)1(3.2)000医療的ケアを必要とする障がい者の就労支援3(9.4)25(78.1)3(9.4)01(3.1)0[単位:人(%)] 表8 本科目を受講して「障がい者就労支援コーディ    ネーター」としての知識とスキルが身についた    と思うか,について

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