職業能力開発技術誌 技能と技術 Vol.48 2013年4号 通巻第274号
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-25-ものづくり人材の育成に向けた取り組み2時この型のある学校は距離が遠くなかなか使用できない状況にあった。大会使用機械を使った練習は1回のみであった。やはり練習量の不足はそのまま大会本番への緊張や自信の無さにつながり大会の雰囲気にのまれてしまったことが問題点としてあげられた。しかしながら得られた経験は非常に大きいものであった。3.3 第7回大会へ向けて問題点の改善 大会終了後第6回大会に出場して得た経験をもとに技能検定2級課題を練習した。この段階では課題で必要とされる加工要素はすべて満たしており,加工に関しては問題なく進められ,また前大会に出場したという経験から自信を持って練習に取り組むことができた。好調を維持した状態で第7回大会の課題が公表されるまで,第6回大会の課題を繰り返し練習した。練習の中で加工工程もいくつか変更しながら改善を試みた。1つは基準部品の変更である。第6回大会では軸基準で加工することとしていたが,穴基準で加工することにより加工が以前よりも容易となり時間短縮につながった。次にテーパ部のはめ合わせである。テーパ加工の際,約5.7°の角度を正確に出すために部品①②双方に対しダイヤルゲージを使った角度合わせを行ったことにより時間短縮につながった。大会1ヵ月程前に第7回大会の課題が公表され,第6回大会とほぼ同様の課題となった。引き続きさまざまな改善を加えながら第7回大会に備えることとした。3.4 結果報告 図8は競技当日における加工の様子である。大会本番においては,加工開始当初は好調だったが,部品②の内径φ28部の仕上げを行っていた際に寸法公差に入らず何度も加工してなんとかはめ合わせには至ったが,そこで苦戦し多大な時間を費やしてしまった。部品②を完成させたのは開始から1時間50分後でここから部品①に取り掛かるには時間がかかりすぎてしまった。当初予定していた加工工程を若干変更して完成を最優先で加工していったため組立寸法が確保できない製品を加工せざるを得ず,また大会中の暑さで工具を落とすなどして焦ってしまい,製品の完成に至ったのは終了残り1分前であった。図9は加工終了後の完成品洗浄の様子を示しており,このときはすでに精根が尽き果てた状態であった。練習の成果を発揮できず,図10に示す完成品見本のような完成度には至らなかった。特に日常の練習で意識して取り組んできたはめ合わせの公差などは組立図とは程遠い精度となってしまった。表2 各課題加工要素(技能検定との比較)図8 競技の様子図9 加工終了後洗浄の様子

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