職業能力開発技術誌 技能と技術 Vol.49 2014年1号 通巻第275号
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-24-技能と技術 1/2014① 学科の聴講と実習補佐② ユニットやシステムの課題作製による溶接技能の習得と専門知識の向上③ 研究公開訓練の聴講による指導技法の習得④ 訓練生に対する個別面談業務の補佐⑤ 安全作業に向けた取り組み また,聴講をしたシステムの内容を表3に示す。5.重点的に取り組んだ内容5.1 安全衛生作業シートの作成 実習場には,便利ではあるが取扱いを誤ると危険となる機器が多くある。こうした機器は,企業では一般的に使用されているために,訓練生は機器の使用方法を学ぶほか,危険要素を知り早期に対処できる能力を身に付ける必要がある。筆者自身も,学生時代には使用することがなかった機器があったこともあり,安全衛生作業シートを作成することとした。安全衛生作業シートはユニットごとに作成されているが,よりわかりやすいシートとなるように,図や写真を多く取り入れて作成することとした。使用頻度の高い6種類の機器を対象とし,各シートには次に示す3項目を記載した。また,作成したシートの一例を図3に示す。① 作業前に行う点検事項 機器のトラブルによる災害の防止,また訓練生の安全意識向上を目的として,作業前点検項目を記載した。② 災害発生の可能性が高い作業方法の紹介と対策システム月システム名1ヵ月目金属加工基本2ヵ月目被覆アーク溶接作業3ヵ月目炭酸ガスアーク溶接作業4ヵ月目TIG溶接5ヵ月目品質管理サブ1 板金CADサブ16ヵ月目アルミニウム合金溶接サブ 鉄鋼材加工サブ2期間システム名3ヵ月被覆アーク溶接作業2ヵ月炭酸ガスアーク溶接作業1ヵ月TIG溶接1ヵ月金属加工基本1ヵ月アルミニウム合金溶接サブ 鉄鋼材加工サブ2→といしのひびや欠け・傷等の有無、ラベルの有無を確認する。  直径85mm以下でといしの取替えを行う。●安全衛生作業のポイント●保護具の着用●災害事例・材料を手で固定しながら研削を行わないこと。電気ディスクグラインダ●作業前点検・使用目的に合ったといしであるかを確認する。 グラインダの手前を持ち巻込まれ、手指の負傷をしない・100V電源に接続する前に、電源がONになっていないことを 確認する。→同時にフランジの向きを確認する。・といしに異常がないかを確認する。・加工物に対してといしの角度を15°~30°に構え作業 を行う。・両手でグラインダを保持し、安定した状態で作業を行う。 ように十分に注意する。・コードの巻込みに注意する。・グラインダのスイッチが入っていたことに気づかずに、 コンセントを接続してしまい急に動き出し指を負傷した。・ディスクグラインダのスイッチを切らずに他の人に渡した 時、受け取った人がといしで指を負傷した。(他の作業者 に手渡す場合、所定の場所に置く時には必ずスイッチを 切りといしの回転が止まっていることを確認すること。)・防塵マスク、保護めがねの着用・切屑の飛散方向に注意すること。→衝立を立てても研削する姿勢によっては危険な可能性  がある。・といし取替え時には3分間、作業開始時には1分間の 試運転を行う。→周囲に人がいないことを確認し、安全である方向に向け  試運転を行う。電源スイッチ覆いといし覆いといしといし破壊時危険安全な方向へ万力等により材料の固定姿勢を変えるコード巻込み危険といし破壊の恐れ15~30°手前を持つ手指の負傷切屑の飛散防塵マスク、保護めがね未着用巻き込まれ手指の負傷電源スイッチ図3 安全衛生作業シート(電気ディスクグラインダ)表2 溶接施工科6ヵ月間の訓練内容表3 溶接施工科OJT聴講内容の詳細

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