職業能力開発技術誌 技能と技術 Vol.49 2014年1号 通巻第275号
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-25-訓練科,訓練コースの運営における取り組み3 経験の浅い訓練生は,訓練で使用する機器について,どのような危険が潜んでいるかを知らない。そこで,どの作業にどのような危険があるのかを見てわかるように,不安全作業の様子を再現し,記載した。③ 災害事例 過去に起きた災害を繰り返さないために,過去の災害発生原因の詳細を,画像を交えて記載した。これにより,訓練生への災害事例の提示を行う際に,言葉では伝わりづらい内容をより具体的に説明できるようになった。 当初は,訓練災害をゼロにすることを目的に安全衛生作業シートの作成を行っていた。しかし,作成を通じて先輩指導員と意見を出し合い,災害発生の恐れがある作業の洗い出しを行ったこと,筆者の知識を整理することに役だてることができた。そのことから,安全衛生作業シートの作成は非常に有意義な作業であった。5.2 平成23年度入所生傾向の把握 定員充足率の向上を目標に,平成23年度の入所生を対象とした入所傾向の分析を,以下の7項目について行った。① 年齢区分② 性別③ 管轄ハローワーク別④ 指示区分⑤ 居住区別⑥ 科別の応募率・入所率⑦ 施設見学会参加の有無と入所の関係 図4に,管轄ハローワーク別の入所割合を示す。 入所者は,ハローワーク八幡,小倉の順に多く,この2つのハローワークからの入所者で全体の約60%を占める。次に,通所に1時間以上掛かる福岡東や他県である下関のハローワークから,多くの方々が当施設に入所していることがわかる。一方,ポリテクセンター八幡に近い戸畑や若松,門司のハローワークから入所される訓練生の割合は低い。こうしたことから,この地域の方に対する当施設の認知度が低い,また定期的なハローワークとの連携が行われていないのではないかと推測することができる。これまで以上にハローワークとの連携を図り,雇用保険受給者が集まる場での広報や,ハローワーク担当者向けの施設見学会の実施等の対応が必要であると思われる。 こうしたデータ分析を継続的に行うことで,広報をより効果的に行うことができると考えられる。また,新規採用職員が入所生のデータ分析を行うことで,施設の特徴を知ることができ非常に勉強になると考えられた。5.3 実技指導技法の習得 訓練生が身に付ける知識や技能は,訓練生の意欲だけではなく,指導員の力量によっても左右される。例えば,実技において指導員の行う提示は訓練生に大きな印象を与える。そのため,提示は正確かつわかりやすく行わなければならない。最初に間違った方法を覚えてしまった場合,その方法を基礎として作業手順を考えてしまうため,その後の習得度は悪くなってしまう。そこで,先輩指導員が行う実技の訓練に補佐として入り,指導技法や訓練生との接し方等を理解することに努めた。以下に実技指導を行ううえで重要と感じたポイントを示す。① 溶接施工上必要な知識や作業のポイントの理解 訓練生に短期間で技能・知識を習得してもらうためには,作業のポイントを的確に理解する必要がある。そのために,自ら課題作成を行うことで,経験の浅い訓練生にも施工しやすい溶接条件等を考えることが重要である。八幡41%小倉21%戸畑2%若松5%門司3%下関8%福岡東8%直方4%行橋3%その他5%管轄ハローワーク別図4 管轄ハローワーク別入所傾向の把握

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